昨日今日はセンター試験でしたね。
受験生にとっては一生を左右する心臓バクバクものの試験だと思います。
そんな僕も、センター試験を受けた経験があります。
国立医学部を目指していたので、9割以上取らなければならず、センター前は相当精神的に弱っていました。
精神的にやられそうになったら、それをどっかに昇華するってのが有効だと思います。
僕の場合、音楽聞いてストレスを解消していました。
今日は受験時代の夜によく聞いていた曲を紹介します。
ベートーベンの『熱情』
え? ピアノ曲じゃね? ヴィオラ曲じゃないの? ヴィオラが好きなんじゃないの? ヴィオラ曲は紹介しないのか?!!!
ひぇ~~~~それだけは許してほしいな~~
ヴィオラ曲って絶対数が無いんだよな~
少ないってことはさ? 受験に合うとかそういった特殊な状況になかなか対応できないっていうかな~~~いや~~~別に嫌いってわけじゃないんだけど、
なんというか、つまり・・・・・・・・・・
ヴィオラ曲って地味すぎて受験向きではない?
実のところ僕はヴィオラよりピアノのほうが得意なんです。
だから昔からピアノ曲を聴く習慣があります。
だから、ピアノ曲くらい紹介してもいいかなー? みたいな感じなんで、よろしくお願いします。
僕が紹介するベートーヴェンの『熱情』は、ベートーヴェンのピアノソナタの中で非常に良く聴かれている曲です。
受験期の夜ってなかなか寝付けないこともあって、良く聴いていました。
熱情聴くとどことなく心の奥が燃えてくるような気がして、体も温まってぐっすり眠れるようになるんです。
受験に受かりたいという、それこそ「熱情」も湧いてくるような曲でもありました。
自分の寝室でウォークマンを耳に突っ込み、月を見ながら『熱情』を聴いていた記憶が、ありありと思い出されます。(『月光』聴けよという突っ込みはしないで!)
曲について批評(という名の感想)を理想的な現役受験生の一年間と結び付けて語りたいと思います。(自分がそうであるとは言っていない)
第一楽章
これから何か熱い出来事が始まるという暗示を冒頭に受けます。
途中盛り上がるところがあるものの、まだ何かを秘めた盛り上がりです。
その歯がゆさもまた良い。
静かに始まり静かに盛り上がる、というクールさに心を打たれます。
これを受験に置き換えてみましょう。
高3の春です。
まず、これから成績が伸びるという暗示を感じます。
高3の春、受験生は以下のように夢と希望に満ちています。(軽蔑すべき二番煎じ三流ブロガー「ビヨラでポソ?」から引用)
後にこの考えがいかに軽率であったかがわかります。
途中、少し成績が良いことがありますがまだ不十分で、伸びしろを秘めています。
勉強しても思うようには伸びない歯がゆさと重なります。
始まりこそエネルギッシュですが、なかなか成績が伸びない寒さがあります。
第二楽章
旋律速度ともに穏やかであるのに、非常にエネルギッシュです。
しかし、そのエネルギーが放出されていないのは一楽章と同じです。
三楽章ではじけるための準備といったところでしょう。
これを受験に置き換えてみます。
夏休みに入りました。
夏休みは受験の天王山。
時間はたっぷりあるので、腰を落ち着けて勉強ができます。
基礎の完成を目指すため、勉強の勢いはそこまでありませんが、夏の太陽を受けて勉強自体には非常に力が入ります。
しかし、模試を受けても成績に反映されません。
つぎ込んだエネルギーはどこへ行ったのか?
この勉強に意味はあるのか?
そんな悩みを持つ時期です。
しかし、この過程は必要なのです。
苦しいけど、全員が通る道なのです。
現役生は最後に伸びます。
終盤に大ジャンプをする可能性を秘めているのです。
この夏の時期というのは、まさに熱情の2楽章のように、これからの飛躍のための準備なのです。
第三楽章
今までの楽章とは違う勢いを感じます。
今までのエネルギーを開放しつつ、今までのすべてを回収していく力強さがあります。
エネルギーを放出しても浮かれた音楽には決してならないのです。とにかく力強い。
音楽はどんどん加速(テンポは変わらないけど)していきます。
そして、その勢いが止まらないほどになったときに劇的な終盤を迎え、曲も幕を閉じます。
受験に置き換えます。
夏休みも明け10月に差し掛かります。
夏休みに苦しんだ成果が、突然実を結びます。
いきなり模試の順位が跳ね上がります。
しかし、それに浮かれることはありませんでした。
夏につぎ込んだエネルギーが放出されても、無気力症候群に陥ることはありませんでした。
勉強はさらに加速をします。
ついに、その勢いが止まらなくなる時が来ます。
クラスの友達を遥か後方に残し、一人最高学府の門を叩いたのです。
ベートーヴェンのピアノソナタと言ったらバックハウス!
ベートーヴェンのピアノソナタは人によって全然演奏が変わってきます。
その中で、僕がおススメするのはバックハウスの演奏です。
どこが好きかというと、飾らないところです。
かといって、単調ではありません。
飾らないけど、表現は豊かなのです。
無駄がないから、心にスッと来るのだと思います。
聴いていると気分がどんどん高揚してきます。
僕はバックハウスのベートーヴェンこそが本物だと思います。
熱情のファンになりませんか?
ちょっと調子に乗りすぎました。
あくまでもシロウトの意見ですから、ウソを言ってるかもしれないので、そこはご了承くださいませ。
でも、ベートーヴェンの『熱情』は私たちにエネルギーと希望を与えてくれます。
何か人生を左右する大きなイベントが控えているときに聴くと、不思議と力が湧いてくる曲です。
何か決定的なことがおこる前夜に聴いてみたらいかがでしょうか。